洋酒卸売業免許の取得方法

最終更新日:2023年9月9日   行政書士 勝山 兼年





洋酒を卸売りするためだけの免許について

 果実酒、甘味果実酒、ウイスキー、ブランデー、発泡酒、その他の醸、造酒、スピリッツ、リキュール、粉末酒及び雑酒を卸売りするには洋酒卸売業免許取得が必要です、この免許を取得するためには、実務経験の要件が厳格に求められ、引き続き三年以上の酒類販売経験または調味食品等の販売業を三年以上継続していることが必要です。この実務経験の要件は個人事業主本人や会社の取締役に限られ、従業員としての経験は認められません。実務経験のない方は、まず輸出入酒類卸売業免許を取得し、自己が輸入した酒類だけを三年以上扱い、その後で洋酒卸売業免許の条件緩和の申出を行うことが推奨されています。




 限定された品目以外のビールや清酒などは取り扱いできません。仕入れ先は海外でもできますので、輸出入酒類卸売業免許が無くても輸入できる免許です。逆に輸出入酒類卸売業免許業者であっても他社が輸入した酒類については、洋酒卸売業免許がないと仕入れできないことになります。



取引承諾書について

 海外・国内を問わず販売先・仕入れ先と確実に取引を行う旨の書類の提出が必要です。売買契約書があればその写しを提出すれば足ります。免許の交付前であって正式な契約書が結べないのであれば取引承諾書に相手先から署名押印を貰えれば足ります。海外の取引先からは外国文書で構いませんが、翻訳文も添付しなければなりません。

取引承諾書

免許の要件

 一般酒類小売業免許などでは酒類販売管理研修を受講することで実務経験ありとみなされますが、洋酒卸売業免許では実務経験については厳密に問われます。引き続き三年以上の酒類販売経験または、調味食品等の販売業を三年以上継続している者となります。上記の経験とは個人事業主本人や会社の取締役で会って、従業員としてでは経験があるとはみなされません。実務経験のない方は輸出入酒類卸売業免許で自己が輸入した酒類だけを三年以上扱い、期間経過後に洋酒卸売業免許の条件緩和の申出をすることをお勧めします。


洋酒卸売業免許と輸出入酒類卸売業免許との違い

洋酒卸売業免許 輸出入酒類卸売業免許
扱える品目 ・洋酒に限る ・洋酒に限らず海外で生産されて自己が輸入したもの
実務経験 ・引き続き三円以上 ・酒類販売管理研修受講で対応可
取引承諾書 ・必要 ・必要
輸出 ・不可 ・可能
海外産酒類の取扱 ・可能 ・自己が輸入したものに限る
国内産酒類の取扱 ・可能 ・不可
消費者への販売 ・不可 ・不可

洋酒卸売業免許を取得するには具体的にどうすればいいの?

免許の取得までの流れ

 洋酒卸売業免許には3年間以上の酒類販売実務経験を求められますので、洋酒卸売業免許を申請する時点で一般酒類小売業免許や輸出入酒類卸売業免許などの免許をもって営業されている場合がほとんどです。この場合は条件緩和の申出をすることになります。免許取得の申請先は酒類販売場住所地をを管轄する税務署です。審査は2ヶ月ほどで、審査が完了しましたら免許通知書が交付されます。通知日以降に営業ができます。

STEP1

税務署での事前相談

 酒類指導官設置税務署にて事前相談をし、要件の確認や提出書類などについて指導を受けます。

STEP2

書類の収集・作成

 書類の作成・収集を経て、申請者が署名押印します。

申請書類一覧

STEP3

税務署への条件緩和の申出

 所在地管轄の税務署にて条件緩和の申出します。申出書のコピーを同時に提出し、受付印をもらって控えにしておきましょう。(二ヶ月ほどの審査期間中、税務署より追加の資料提出などに対応しなければなりません。)。


STEP4

免許通知書の交付

 税務署より免許交付の通知がありましたら、申請者は税務署に出向き交付式に望みます。免許の通知の際に登録免許税を収めます。必要であれば蔵置所設置報告書も提出してください。


STEP5

酒類販売の開始

 免許交付後も帳簿の記載義務や各種関係法令に基づいた順守事項を守り、営業を行ってください。

免許交付後の解説

まとめポイント
  • 洋酒なら海外産、日本産をとわずに扱える。
  • 輸出入酒類卸売業免許が無くても海外仕入れで卸売ができる。
  • 買取った酒類を同業他者に販売するのは洋酒卸売業免許が必須。



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