期限付酒類小売業免許をイベント会場で酒類を販売するために取得する
最終更新日:2024年9月12日 行政書士 勝山 兼年
イベントや催事会場などでの期間限定で酒類を販売する免許!
期限付酒類小売業免許とは
お祭りや博覧会、即売会などで酒類を販売する臨時の販売場での免許が「期限付酒類小売業免許」です。この免許は酒類販売業免許又は酒類製造免許を取得している者にしか付与されません。一定期間だけ酒類を販売する免許ですが、普段から酒類販売業を営む知識や経験を有する者でしあか取得できない仕組みなのです。尚、酒類を開栓してその場で料飲させる場合は免許は不要で、食品衛生法上の許可が求められます。
「期限付酒類小売業免許」を取得するには届出と申請の2とおりがあり、それぞれ要件や提出物に違いがあります。
期限付酒類小売業免許の取得
一つの会場でも販売場が複数ある場合はそれぞれで免許の取得が必要となります。免許取得先税務署はイベント会場を管轄する税務署であって、本来の免許を有する販売場を管轄する税務署ではありません。
届出と申請の違いは?
期限付酒類小売業免許の届出
下記の要件(国税庁からの引用)がすべて満たされていれば販売場を開設する10日前までに期限付酒類小売業免許届出書を提出すれば足ります。
- 届出者又は届出者と密接な関係にある者が催物等の主催者として管理、運営していない場所である。
- 催物等の入場者の全部若しくは大多数が有料入場者である又は開催期間が7日以内である。
- 催物等の内容は、酒類の小売を主目的とするものでない。
- 催物等の開催期間又は開催期日があらかじめ定められており、かつ、それが客観的に明瞭である。
- 酒類を小売する目的が特売又は在庫処分等でない。
- 博覧会場等の管理者との間の契約等により、販売場の設置場所が特定されている。
- 販売する酒類の範囲は、免許を受けている酒類の品目と同一である。
- 開催場所以外の場所へ酒類を配達しない。
- 同一者による同一場所での届出は月1回に限る(入場者の全部又は大多数が有料入場者である場合を除く。)。
提出書類は以下の通りです。
- 期限付酒類小売業免許届出書
- 販売場の敷地の状況
- 建物等の配置図
- 事業の概要
- 「酒類の販売管理の方法」に関する取組計画書
- 使用(営業)の許可書の写し(博覧会場等の管理者との契約等、販売場の設置場所が特定できるもの)
- 販売場を設置しようとする場所、販売する酒類を説明した書類
- 催物等の具体的内容についてのパンフレット等(催物等の内容、開催期間又は開催期日及び当該場所への入場者の入場料金(催物等への入場が有料である場合)等が客観的に明瞭であるもの)
期限付酒類小売業免許の申請
上記届出の要件(国税庁からの引用)に一つでも当てはまれば販売場を開設する2週間前までに申請を行います。
申請提出書類については下記サイトを参考にしてください。
酒類販売管理者の選任
販売場ごとに酒類販売管理者を選任しなければなりません。通常は酒類販売管理者は複数の販売場の管理者を兼任することはできませんが、短期間の開催である期限付酒類小売業免許の販売場では元の免許の販売場管理者を選任することが認められています。この場合は元の販売場に酒類販売責任者を指名することとなります。
販売期間終了後の義務
販売期間終了後に下記の報告書を提出しなくてはなりません。
- 酒類の販売数量等報告書
- 二十歳未満の者の飲酒防止に関する表示基準」の実施状況等報告書
- 期限付酒類小売業免許には届出と申請がある。
- 酒類販売管理者は本来の販売場と兼任できる。
- 販売期間終了後に報告義務がある。